年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 249 | 93 | 140 | 181 | 484 | 824 | 1290 | 2669 | 1493 | 224 |
2020年度退院患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢については入院時の年齢です。前年度と比べて、新型コロナウィルス感染症の影響などもあり、10%程度、入院患者さんが減少しています。2020年度の当院の入院患者さんは60歳以上に占める割合が74%、うち80歳以上が30%と比較的ご高齢の患者さんが多く占めています。
入院患者さんの疾患としては、60歳~79歳では呼吸器領域をはじめとする悪性腫瘍が多くを占めています。80歳以上では、大腿骨骨折、心不全、誤嚥性肺炎などが多くを占めています。その他、当院は33の診療科を有していることが特徴であり、神経難病、血液疾患、脳卒中、間質性肺炎、股関節症、脊柱管狭窄症など幅広い疾患に対応しています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040100xxxxx00x | 喘息 | 26 | 5.12 | 6.46 | 0 | 3.69 | |
080270xxxx1xxx | 食物アレルギー | 19 | 2 | 2.12 | 0 | 3.63 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 18 | 8.44 | 13.00 | 5.56 | 2.5 | |
0400801199x00x | 肺炎等(1歳以上15歳未満) | 17 | 5 | 5.85 | 0 | 1.71 | |
030270xxxxxxxx | 上気道炎 | 16 | 4.5 | 4.85 | 0 | 0.69 |
感染性疾患、アレルギー性疾患等を中心に入院を受け入れております。近隣の先生方からの紹介患者様や夜間の小児救急(輪番制)の時間帯、救急車にて搬送された患者様の入院も多く受け入れております。専門的な治療を要する患者様や、自宅が当院から遠方の患者様については他病院に紹介(転院)させていただいております。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx97x00x | 肺の悪性腫瘍 | 148 | 11.93 | 10.83 | 0.71 | 71.04 | |
090010xx010xxx | 乳房の悪性腫瘍 | 56 | 9.5 | 10.30 | 3.12 | 62.7 | |
060335xx02000x | 胆嚢炎等 | 48 | 6.44 | 7.23 | 2.08 | 62.67 | |
060160x001xxxx | 鼠経ヘルニア(15歳以上) | 47 | 4.79 | 4.86 | 2.13 | 71.34 | |
040200xx01x00x | 気胸 | 41 | 10.7 | 10.37 | 4.88 | 47.93 |
外科では消化器・呼吸器・乳腺専門医を中心に、各々連携しチームとして診療しています。呼吸器外科は肺癌・縦隔腫瘍・胸膜疾患・気胸・膿胸などに対し、呼吸器内科・腫瘍内科と連携し手術治療を行っています。消化器外科は胃癌・大腸癌・肝癌・膵癌などの消化器癌、胆石・ヘルニアなどの良性疾患、虫垂炎・胆管炎・消化管穿孔・イレウスなどの急性腹症に対し、消化器内科・腫瘍内科・総合内科・救急科と連携し手術治療を行っています。また乳腺外科では乳癌・乳腺良性腫瘍(線維腺腫・葉状腫瘍等)に対し、健診センター・腫瘍内科と連携し手術治療を行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む。) | 78 | 25.67 | 23.36 | 13.64 | 76.18 | |
070343xx02x0xx | 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。)腰部骨盤、不安定椎 | 54 | 15.85 | 12.51 | 5.56 | 73.93 | |
07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性含む。) | 53 | 22.38 | 21.03 | 1.89 | 66.64 | |
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 | 49 | 25.16 | 25.09 | 48.98 | 80.02 | |
070350xx01xxxx | 椎間板変性、ヘルニア | 9 | 12.67 | 10.36 | 0 | 62.56 |
地域中核病院として他科の協力を得て、心疾患・呼吸器疾患など、様々な既往症のある方や高齢者に対する手術を行っています。主に変性疾患(変形性股関節症・変形性膝関節症・脊柱管狭窄症など)や大腿骨近位部骨折(大腿骨頚部骨折・転子部骨折)、下肢骨折、脊椎椎体骨折に対する急性期治療を行っています。また転移性骨腫瘍に対する手術も行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 | 37 | 3.05 | 3.07 | 0 | 72.89 | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) | 18 | 4.22 | 4.76 | 0 | 44.44 | |
160200xx0200xx | 顔面損傷(口腔、咽頭損傷含む。) | 10 | 3.8 | 5.28 | 0 | 31.2 | |
180060xx97xxxx | その他の新生物 | 9 | 4.44 | 6.27 | 0 | 45 | |
020320xx97xxxx | 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 | 5 | 3 | 3.18 | 0 | 54.8 |
近年、眼瞼下垂は広く認知されるようになり、手術が増加しています。眼瞼下垂の他、高齢化に伴い内反症(逆まつ毛)の手術も近隣の眼科よりご紹介いただき、増加してます。
骨折を含む顔面外傷や良性腫瘍は整容的に問題となり、社会復帰する上で重要であるため、力を入れて診察しております。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010060×2990401 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)エダラボン投与 | 56 | 13.7 | 15.64 | 25 | 72.9 | |
160100xx97x10x | 外傷性硬膜下血腫 | 35 | 16.42 | 23.14 | 5.26 | 79.79 | |
010030xx03x0xx | 未破裂脳動脈瘤 | 24 | 9.55 | 9.69 | 20 | 68.2 | |
010040x001x0xx | 非外傷性頭蓋内出血 | 14 | 28 | 28.84 | 0 | 64 | |
010010xx02x00x | 脳腫瘍 | 11 | 23 | 21.17 | 0 | 63.1 |
脳神経外科では、脳血管障害に対する治療が主として行われています。脳梗塞は最も入院の多い疾患です。重症度にもよりますが、約13日で自宅退院やリハビリテーションのため転院となっています。2番目に多い症例は未破裂脳動脈瘤に対して、カテーテルを用いた検査を行っている患者さんです。脳内出血(4番目)も脳血管障害であり、手術を含めた急性期治療、早期のリハビリテーション、再発予防などの治療が必要となります。外傷による硬膜下血腫(2番目)では、多くが慢性硬膜下血種の患者さんで、手術治療を行っています。脳腫瘍(5番目)では、髄膜腫などの良性腫瘍に対する手術加療や神経膠腫に対する放射線・化学療法が行われています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎(手術なし) | 17 | 4.94 | 5.63 | 5.88 | 36.71 | |
030240xx97xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎(手術あり) | 16 | 8.06 | 8.69 | 0 | 26.81 | |
030400xx99xxxx | 前庭機能障害 | 14 | 5.79 | 4.94 | 0 | 58.93 | |
030428xxxxxxxx | 突発性難聴 | 10 | 10.6 | 8.81 | 0 | 59.5 | |
130030xx97x00x | 非ホジキンリンパ腫 | 10 | 3.4 | 8.20 | 0 | 60.3 |
当院の耳鼻咽喉科は入院加療を要する急性扁桃炎や扁桃周囲膿瘍、急性咽頭蓋炎などの急性疾患による入院が多い。まためまいや突発性難聴にも対応しており。他科との連携を図りながら治療を行うことが可能である。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
010155xxxxx1xx | 運動ニューロン疾患等 中心静脈/人工呼吸 | 25 | 12.2 | 22.18 | 4 | 65.44 | |
010160xx99x00x | パーキンソン病 | 23 | 13.48 | 18.20 | 8.7 | 71.7 | |
010140xxxxx0xx | 筋疾患(その他) | 16 | 16.06 | 12.23 | 0 | 46.31 | |
010130xx99x4xx | 重症筋無力症 | 15 | 19.33 | 17.51 | 0 | 61.6 | |
010155xxxxx0xx | 運動ニューロン疾患等 | 15 | 15.13 | 13.40 | 0 | 66.33 |
泉南地域における脳神経内科の基幹病院として髄膜炎、脳炎、脳症、痙攣性疾患、さらにはギランバレー症候群などの神経救急疾患に対応しています。その他、多発性硬化症、視神経脊髄炎、重症筋無力症などの免疫性神経疾患における血液浄化療法などの専門的治療にも対応しています。神経変性疾患においてはパーキンソン病における経腸持続Lドパ療法(デュオドーパ®)を得意分野としています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080010xxxx0xxx | 膿皮症 | 25 | 10.76 | 12.87 | 0 | 67.44 | |
080006xx01x0xx | 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) | 11 | 7.33 | 7.71 | 0 | 80.78 | |
161060xx99x0xx | 詳細不明の損傷等(薬物アレルギー等) | 5 | 3 | 3.33 | 0 | 60.6 | |
180030xxxxxx0x | その他の感染症(真菌を除く。) | 3 | 15 | 10.76 | 33.33 | 61.33 | |
080005xx99x1xx | 黒色腫 | 2 | 17 | 12.29 | 0 | 83 |
蜂窩織炎や帯状疱疹の感染症に関しては、点滴加療・安静が必要な場合に入院加療を行っています。悪性黒色腫・有棘細胞癌などの皮膚癌では手術侵襲が大きい場合に入院が必要です。蕁麻疹やアトピー性皮膚炎でも入院が必要となる場合があります。アレルギーの検査も入院で行う場合があります。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
120010xx99x50x | 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 化学療法あり | 59 | 7.22 | 4.34 | 0 | 65.17 | |
12002xxx99x40x | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 化学療法あり | 46 | 7.74 | 4.44 | 0 | 66.13 | |
120070xx02xxxx | 卵巣の良性腫瘍 手術あり | 36 | 5.75 | 6.16 | 0 | 48.97 | |
12002xxx01x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍(子宮悪性腫瘍手術等) | 32 | 12.78 | 11.96 | 0 | 61.41 | |
12002xxx02x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍(子宮子宮頚部切除等) | 26 | 4.04 | 3.11 | 3.85 | 44.46 |
婦人科癌として、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌を主に扱っておりガイドラインに準じて治療を行っています。進行・再発悪性腫瘍に対しては、手術療法・化学療法・放射線療法を集約的に活用し治療成績の改善に努めています。卵巣癌ではPARP阻害剤による維持療法が導入され、再発予防に期待されています。一方、子宮筋腫、子宮内膜症などの良性疾患は身体に負担の少ない手術(腹腔鏡下、子宮鏡下手術などの低侵襲手術)に積極的に取り組んでいます。婦人科急性腹症や合併症で厳重な周術期管理を要するケースも扱っています。挙児希望のある患者に対しては妊孕性温存手術も行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍(肺生検等) | 322 | 4.46 | 3.39 | 0.31 | 71.57 | |
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 | 94 | 18.52 | 18.61 | 5.32 | 73.77 | |
040120xx99000x | 慢性閉塞性肺疾患 | 38 | 14.58 | 13.22 | 2.63 | 76.11 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 37 | 28.5 | 20.51 | 35.1 | 84.4 | |
040170xxxxxx0x | 抗酸菌関連疾患(肺結核以外) | 36 | 9.5 | 9.38 | 0 | 67.22 |
呼吸器内科は肺・胸膜・縦隔の悪性腫瘍に対する診断部門を担っており、肺の悪性腫瘍の在院日数が短いのは診断目的の気管支鏡検査入院によるものです。近年、肺悪性腫瘍は増加傾向にあり気管支鏡検査の件数も増加しています。間質性肺炎は急性増悪時の治療や抗線維化薬の導入目的、在宅酸素療法導入目的など多岐に渡っています。誤嚥性肺炎は罹患者の平均年齢が高く、回復に時間がかかり在院日数、転移率ともに高くなる傾向があります。早期に在宅療養や施設に戻れるように入院時より積極的にリハビリを行うようにしています。75歳以上の肺炎患者においても相当数は誤嚥性肺炎によるものと考えています。慢性閉塞性肺疾患は感染に伴う急性増悪が主であり、こちらも早期に呼吸リハビリテーションを併用し離床できるように努めております。抗酸菌症関連疾患は肺非結核性抗酸菌症であり薬物療法導入目的に短期入院を行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050130xx9900xx | 心不全 | 76 | 17.63 | 17.23 | 7.89 | 82.71 | |
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患(経皮的冠動脈形成術) | 68 | 5.38 | 4.44 | 0 | 68.56 | |
050070xx01x0xx | 頻脈性不整脈(経皮的中隔心筋焼灼術等) | 44 | 7.8 | 4.95 | 0 | 64.8 | |
050050xx9910xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患(心カテーテル法による諸検査) | 33 | 4.12 | 3.07 | 6.06 | 70.91 | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 | 25 | 9.56 | 10.56 | 4 | 77.72 |
当科が担当する疾患の多くは動脈硬化を基盤とする虚血性心疾患および心不全であり、心エコー図、冠動脈CT、心筋シンチ、心臓カテーテル検査といった高機能機器を駆使した診断を適切に行い、薬物治療に加え、必要に応じ冠動脈や下肢動脈のインターベンション治療を行っています。不整脈に関してはペースメーカー植え込み術(リードレスペースメーカー含む)のみならず、2018年から頻脈性不整脈に対するアブレーション治療も行っており診療範囲が広がっています。
当院の特徴としては10年以上前から心臓リハビリに積極的に取り組んでいる事があげられ、再発予防に効果をあげています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
130030xx99x5xx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 化学療法あり | 57 | 16.19 | 20.27 | 0 | 71.96 | |
130030xx97x50x | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 化学療法なし | 32 | 21.59 | 31.90 | 0 | 71.69 | |
130040xx99x5xx | 多発性骨髄腫 | 24 | 17.2 | 21.52 | 0 | 63.7 | |
130010xx97x2xx | 急性白血病 | 28 | 27.1 | 38.35 | 0 | 54.6 | |
130020xx97x4xx | ホジキン病 | 13 | 22 | 29.87 | 0 | 65 |
当院に血液内科を立ち上げて3年目になる。病床数20床で、そのうち3床はクリーンルームである。現在2床の個室(クラス1000)と2部屋の大部屋(クラス10000)のクリーンルームを増設中であり、令和3年10月から使用可能となる。当科は日本血液学会専門研修認定施設であり、研修医の教育研修機関である。また新規造血器疾患は全例日本血液学会に登録している。今年度の入院疾患は多いものから非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、急性白血病、ホジキンリンパ腫などの順で造血器悪性腫瘍が主であるが、貧血性疾患や血小板減少症なども入院治療対象となる。造血幹細胞移植についても、日本造血細胞移植データセンター(当院は日本造血・免疫細胞療法学会 移植登録施設である)に全例登録しており、昨年度は非ホジキンリンパ腫や多発性骨髄腫に対する自家造血幹細胞移植7例、急性白血病に対する同種造血幹細胞移植3例の報告を行っている。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) | 146 | 2.25 | 2.66 | 0 | 67.96 | |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 | 74 | 7.88 | 9.53 | 8.11 | 76.49 | |
060050xx97x0xx | 肝・肝内胆管の悪性腫瘍 手術あり | 44 | 15.25 | 10.70 | 2.27 | 75.89 | |
060020xx04xxxx | 胃の悪性腫瘍 | 38 | 6.58 | 8.11 | 0 | 72.68 | |
060050xx99000x | 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) | 32 | 11.53 | 8.65 | 3.12 | 70.81 |
当院は平成30年4月より消化器内科(内視鏡)と肝胆膵内科と分けております。消化器内視鏡の件数は増加しており、治療必要な良性疾患・悪性腫瘍の患者数も増加しております。新設しました肝胆膵内科では指導医2名と若手1名の3名が常勤として診療にあたっています。肝癌に対する各種治療、肝疾患診断のための肝生検、ウイルス肝炎に対する経口剤治療などを行っています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
070560xx99x00x | 重篤な臓器病変を伴う全身性免疫疾患 | 28 | 13 | 15.28 | 0 | 62.5 | |
070470xx99x0xx | 関節リウマチ | 16 | 25.7 | 15.90 | 0 | 25.7 | |
– | – | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – |
リウマチ膠原病疾患は同じ病名であっても。患者さんによって症状が大きく異なり、合併症も大きく異なります。また、患者さんによって社会的立場も異なります。近年、高齢化社会が進んできていますが、リウマチ膠原病患者さんも高齢化が進んできており、患者マネージメントにおいてより多くの課題に直面するようになりました。一人ひとりの患者さんに合う治療の選択が重要と考えられ、総合的な医療を行っていきたいと思います。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
040040xx99041x | 肺の悪性腫瘍(副傷あり 化学療法あり) | 84 | 9.67 | 15.61 | 0 | 71.9 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍(化学療法あり) | 62 | 10.06 | 9.42 | 0 | 70.61 | |
040040xx9900xx | 肺の悪性腫瘍 | 48 | 14.92 | 13.30 | 2.08 | 75.71 | |
060035xx99x5xx | 結腸の悪性腫瘍(化学療法あり) | 34 | 5.1 | 4.42 | 0 | 61 | |
060040xx99x00x | 直腸肛門の悪性腫瘍 | 18 | 12.5 | 9.53 | 0 | 72.5 |
肺癌を中心に化学療法を主体とした治療を行っており、新規治療に関する臨床試験にも取り組んでいます。消化器癌は主に通院で治療を行っていますが、増加傾向となっています。当院は2021年4月に国指定の地域がん診療連携拠点病院に認定され、8月にはがんゲノム医療連携病院に指定されました。がん遺伝子パネル検査も当院で実施できるようになり、泉州地域におけるがん治療の拠点病院として取り組みを続けていきます。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
10007xxxxxx1xx | 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)インスリン使用 | 82 | 14.28 | 14.60 | 2.44 | 66.84 | |
10007xxxxxx0xx | 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) | 22 | 11.59 | 11.26 | 0 | 60.64 | |
100180xx990x0x | 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 | 18 | 7.67 | 6.26 | 5.56 | 55.5 | |
100391xxxxxxxx | 低カリウム血症 | 6 | 11 | 12.56 | 0 | 51 | |
– | – | – | – | – | – | – |
糖尿病は教育入院から重症糖尿病性ケトアシドーシスまで対応しています。患者教育と適切な薬物治療に注力していますが、入院が必要な糖尿病患者さんはインスリン治療を必要とすることが多いのが現状です。副腎皮質機能異常、下垂体疾患など診断困難な内分泌疾患の診断治療も行っています。当科では糖尿病患者さんについで多い疾患は甲状腺疾患ですが、甲状腺疾患は入院を必要とすることが少なく外来診療が中心なっています。
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍 生検 | 106 | 2 | 2.54 | 0 | 71.24 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 | 76 | 7.75 | 7.13 | 0 | 75.96 | |
110080xx01xxxx | 前立腺の悪性腫瘍 手術あり | 29 | 9.45 | 11.89 | 0 | 69.66 | |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 28 | 9.75 | 13.00 | 7.14 | 71.96 | |
11012xxx020x0x | 上部尿路疾患 | 24 | 5.13 | 5.67 | 0 | 67.58 |
内視鏡手術用支援ロボット手術の導入に伴い、前立腺癌の手術が大きく増加しています。
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 10 | 9 | 9 | 7 | 43 | 47 | 1 | 8 |
大腸癌 | 19 | 33 | 23 | 9 | 38 | 87 | 1 | 8 |
乳癌 | 3 | 4 | 1 | 0 | 55 | 27 | 1 | 8 |
肺癌 | 140 | 19 | 72 | 115 | 150 | 136 | 1 | 8 |
肝癌 | 1 | 2 | 1 | 4 | 17 | 113 | 1 | 8 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
肺癌、消化管癌、乳癌を中心に5大癌に対する集学的治療を積極的に行っています。
当院は緩和医療にも力を入れており、診断時から緩和ケアの視点を取り入れ、苦痛や不安を出来る限り取り除き、安心して治療を受けて頂けるよう取り組んでいます。緩和ケア病棟も有しており、緩和ケアを主体とした療養にも対応しています。
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 26 | 15.08 | 60.69 |
中等症 | 95 | 21.8 | 79.21 |
重症 | 5 | 16.4 | 77.8 |
超重症 | 2 | 19 | 90.5 |
不明 | 0 | 0 | 0 |
肺炎は重症になればなるほど在院日数が長くなります。本来は14日以内の退院が望ましいのですが、重症の場合は在宅酸素療法が必要となることもあり自宅環境を整える時間もかかります。できるだけ早期退院を行えるように、リハビリテーションや医療ソーシャルワーカー、ケアマネージャー等連携をとりながら診療を行っております。
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | 123 | 18.51 | 75.13 | 31.06 |
その他 | 9 | 12.89 | 73.22 | 2.27 |
国民病ともいえる脳卒中。血管が詰まれば脳梗塞、血管が切れると脳内出血もしくはくも膜下出血となります。脳梗塞は血管が動脈硬化で詰まる血栓症と別の部位から塞栓物質が流れてくる塞栓症があります。脳出血は脳実質に出血をきたすため高血圧症や血管奇形が原因となります。くも膜下出血はくも膜と脳本体とのすき間に出血します。ほとんどが脳動脈瘤破裂によります。これまでに経験したことのないような激しい頭痛はくも膜下出血を疑う症状で緊急対応が必要となります。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K514-21 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 | 126 | 1.17 | 8.92 | 1.67 | 72.12 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 75 | 1.09 | 5.67 | 2.67 | 63.09 | |
K476 | 乳腺悪性腫瘍手術 | 56 | 1.3 | 7.1 | 1.7 | 62.7 | |
K634 | 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術(両側) | 44 | 1.23 | 2.61 | 2.27 | 71 | |
K718-2 | 腹腔鏡下虫垂切除術 | 43 | 0.5 | 5.1 | 4.6 | 35.6 |
2018年度より、呼吸器外科・乳腺外科専門医が加わり、手術件数が増加しています。肺癌に対する胸腔鏡下肺切除術、乳癌に対する乳房温存手術・RI・色素法を併用したセンチネルリンパ節生検の手術が特に増加しています。呼吸器外科・消化器外科では胸腔鏡や腹腔鏡を積極的に使用し低侵襲手術を行い、2021年度よりロボット支援手術も開始しています。乳腺外科では乳房再建も含め、最適な医療を提供できるように努めています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0821 | 人工関節置換術(股、膝) | 138 | 1.97 | 21.63 | 7.94 | 71.9 | |
K142-5 | 内視鏡下椎弓形成術 | 50 | 1.1 | 15.2 | 8 | 74.12 | |
K0461 | 骨折観血的手術(上腕、大腿) | 26 | 2.27 | 23.85 | 34.62 | 77.23 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(股) | 23 | 2.3 | 24.74 | 69.57 | 83.04 | |
K131-2 | 内視鏡下椎弓切除術 | 13 | 1.08 | 12.54 | 0 | 71.77 |
当院の特徴は整形外科・人工関節センター・脊椎外科センターで変性疾患の専門的な治療を提供していることです。人工関節センターは3D術前計画を行い、脱臼率が低く術後制限が少ない手術法を実施しています。また最近はポータブルナビゲーションシステムを用いた手術も行っています。難易度の高い再置換術・高度変形症例なども他院より受け入れ対応しています。
脊椎外科センターは大阪府下でも少ない脊椎内視鏡専門医が椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症などに対して内視鏡・顕微鏡による除圧術を実施しています。脊柱変形に対する椎体固定術(前方・後方)などそれぞれの病態に適した手法を用いています。
高齢者下肢骨折について受傷から極力早期の手術を行うことに努めています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2191 | 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) | 37 | 1 | 1 | 0 | 76.5 | |
K2193 | 眼瞼下垂症手術(その他) | 16 | 1 | 1 | 0 | 69 | |
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) | 9 | 1 | 1.44 | 0 | 40.67 | |
K333 | 鼻骨骨折整復固定術 | 9 | 1.11 | 1.56 | 0 | 28.11 | |
K2172 | 眼瞼内反症手術(皮膚切開法) | 5 | 1 | 1 | 0 | 54.8 |
近年、眼瞼下垂は広く認知されるようになり、手術が増加しています。眼瞼下垂の他、高齢化に伴い内反症(逆まつ毛)の手術も近隣の眼科よりご紹介いただき、増加してます。
骨折を含む顔面外傷や良性腫瘍は整容的に問題となり、社会復帰する上で重要であるため、力を入れて診察しております。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫・除去術(穿頭) | 29 | 1.17 | 5.25 | 4.17 | 79.33 | |
K1781 | 脳血管内手術(1箇所) | 11 | 1.36 | 7.27 | 0 | 57.09 | |
K178-4 | 経皮的脳血栓回収術 | 10 | 0.3 | 23.8 | 60 | 76.9 | |
K1643 | 頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内) | 6 | 4.17 | 36.83 | 83.33 | 68.67 | |
K1742 | 水頭症手術(シャント手術) | 6 | 6.83 | 12 | 16.67 | 71.17 |
脳神経外科では、外傷後の慢性硬膜下血腫に対する局所麻酔での穿頭手術(1番目)が多く行われています。2番目に多い症例は、未破裂脳動脈瘤に対するカテーテル治療となっています。平均在院日数は約7日間で、治療後自宅退院されています。同じくカテーテルによる治療で、脳梗塞に対する経皮的脳血栓回収術が3番目となっています。75歳以上の方が多く、そのうち6割の患者さんが約24日間の入院治療の後、リハビリテーション病院へ転院となっています。大きな脳内出血に対しては開頭血腫除去術(4番目)を行っています。血種の大きさや部位によりますが、平均在院日数37日、転院率83%と予後の悪い疾患です。脳血管障害などに続発する水頭症や特発性正常圧水頭症に対してシャント手術(5番目)を行っています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K3772 | 口蓋扁桃手術(摘出) | 22 | 1 | 6.09 | 0 | 28.55 | |
K6261 | リンパ節摘出術(長径3cm未満) | 9 | 1 | 1.44 | 0 | 53.22 | |
K368 | 扁桃周囲膿瘍切開術 | 7 | 0.14 | 5.14 | 0 | 37.14 | |
K340-5 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) | 6 | 1.67 | 6.5 | 0 | 63.17 | |
K287 | 先天性耳瘻管摘出術 | 3 | 3.33 | 1.33 | 0 | 28.67 |
習慣性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術やリンパ節生検術が多い。現在は慢性副鼻腔炎に対する内視鏡手術や中耳炎に対する鼓室形成術、さらに頭頚部腫瘍手術も積極的に行っている。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0072 | 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) | 9 | 1.11 | 5.22 | 0 | 80.78 | |
K0003ロ | 創傷処理(筋肉、臓器に達する)(長径10cm以上)(その他) | 2 | 3 | 15.5 | 0 | 73 | |
K0063 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) | 1 | 1 | 13 | 0 | 85 | |
K6276 | リンパ節群郭清術(鼠径部及び股部) | 1 | 1 | 18 | 0 | 80 | |
– | – | – | – | – | – | – |
悪性黒色腫・基底細胞癌・有棘細胞癌に関し、皮膚悪性腫瘍切除術を行います。切除範囲が広い場合には皮弁形成術や植皮術が必要になります。リンパ節に転移がある場合はリンパ節郭清術を行います。皮膚膿瘍や褥瘡では切開・デブリードマンを施行する場合があります。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 78 | 1.21 | 5.54 | 0 | 75.91 | |
K843-4 | 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) | 28 | 1 | 7.32 | 0 | 69.68 | |
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 25 | 1.16 | 2.88 | 0 | 68 | |
K773-2 | 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 | 20 | 1 | 8.15 | 0 | 70.1 | |
K8411 | 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) | 15 | 1 | 7.13 | 0 | 74.6 |
膀胱がんに対する経尿道的手術や腎がん、腎盂がん、尿管がんに対する腹腔鏡下手術も昨年と同様の件数を行いました。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8882 | 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) | 48 | 1.25 | 5.48 | 0 | 49.77 | |
K867 | 子宮頸部(膣部)切除術 | 28 | 1 | 2.04 | 3.57 | 44.39 | |
K879 | 子宮悪性腫瘍手術 | 25 | 1.8 | 11.52 | 0 | 62.72 | |
K877 | 子宮全摘術 | 24 | 1.08 | 8.46 | 0 | 48.58 | |
K872-32 | 子宮内膜ポリープ切除術(その他) | 23 | 1 | 1 | 0 | 46.35 |
婦人科癌手術の多くはリンパ節郭清を同時に行っています。傍大動脈リンパ節郭清を含め徹底的な切除を行い、根治性向上とリンパ浮腫の予防に最大限の配慮を行っています。広汎子宮全摘出術では神経温存手術を多くに行い、排尿障害の予防に努めています。また初期子宮体がんは骨盤リンパ節郭清を含む腹腔鏡手術を行っています。良性疾患では子宮全摘出術、子宮筋腫核出術や子宮付属器摘出術の多くは腹腔鏡手術で行うことが可能になっています。骨盤臓器脱手術では、仙棘靭帯固定術や腹腔鏡下仙骨膣固定術を併用し再発予防に努めています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K488-4 | 胸腔鏡下試験切除術 | 18 | 5.11 | 18.56 | 5.56 | 78.56 | |
K6151 | 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) | 9 | 0.89 | 7.11 | 11.11 | 68.22 | |
– | – | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – | |
– | – | – | – | – | – | – |
胸腔鏡下試験切除術は呼吸器内科が行っている局所麻酔下胸腔鏡による胸膜生検術です。
胸水貯留の原因精査には必要な検査であり、この検査は日本呼吸器内視鏡学会の認定施設で受けるのが望ましいと考えます。血栓塞栓術は喀血患者の治療で行うもので、当院では放射線科の専門医師により治療を行っております。喀血の治療は緊急性が高く、気管支鏡検査、胸部造影CT検査を行い速やかに血栓塞栓術の適応を決定して行きます。呼吸器内科、放射線専門医、看護師、放射線技師の連携が重要です。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) | 60 | 1.95 | 2.98 | 0 | 70.23 | |
K5951 | 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) | 41 | 3.02 | 3.98 | 0 | 65.71 | |
K5492 | 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) | 23 | 0.09 | 7.65 | 0 | 67.17 | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | 14 | 1.79 | 7.57 | 0 | 75.21 | |
K597-3 | 植込型心電図記録計移植術 | 11 | 2.09 | 2.09 | 0 | 63.82 |
侵襲的治療に関してはガイドラインを遵守し適応のある場合に適切に行っています。2020年度の冠動脈インターベンション治療は計107症例、徐脈性不整脈に対するペースメーカー植え込み術は計34症例、頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーションは計47症例施行し良好な結果を得ています。
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 138 | 0.41 | 1.65 | 0 | 68.84 | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 67 | 0.85 | 10.75 | 8.96 | 76.16 | |
K635 | 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 | 65 | 2.22 | 5.86 | 1.54 | 69.62 | |
K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) | 46 | 1 | 4.5 | 0 | 72.17 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 38 | 0.89 | 6.03 | 5.26 | 70.16 |
当科では、食道・胃・大腸を中心とした消化管における診断・治療及び胆膵疾患に対する内視鏡検査・治療を幅広く行っています。消化管疾患については、IBD(潰瘍性大腸炎・クローン病など)専門外来を開設し、ポリープ切除や早期癌に対する高度な内視鏡治療(EMR/ESD)も積極的に行っており、消化管出血等の緊急性の高い疾患に対しては24時間で対応しています。胆膵疾患に関しては、内視鏡的ドレナージ術や胆管結石除去術などを積極的に行い、2021年4月からは、超音波内視鏡を導入し、穿刺吸引細胞診を含めたより高度な診断が可能になりました。2020年度からは消化器がん(食道・胃・大腸・肝胆膵)に対する抗がん剤治療、放射線治療も幅広く数多く行っており、診断から治療までの流れがスムーズに移行できる体制を整えています。また、離島へき地における専門的な内視鏡検査・治療・専門外来も行っています。
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | 0 | 0 |
異なる | 14 | 0.18 | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 7 | 0.09 |
異なる | 26 | 0.34 | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | 1 | 0.01 |
異なる | 5 | 0.07 | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 9 | 0.12 |
異なる | 9 | 0.12 |
肺炎、消化管穿孔、術後縫合不全などの感染症が重症化し、敗血症やDICという重篤な合併症を引き起こすことがありますが、人工呼吸管理、栄養治療、血液浄化法などの集中治療を行い、回復を図ります。
手術の合併症については、起こりうる合併症について事前に十分な説明を行い同意を得たうえで術式を選択し、極力合併症を起こさないように努めております。
真菌症感染については眼内炎などの重篤な合併症を引き起こす危険があるため、診断が遅れないよう留意し診療にあたっております。