クライオバイオプシー ご案内サイト和泉市立総合医療センター
新しい気管支鏡検査のご案内

凍らせて、
より確実な診断へ。

肺に見つかった小さな「影」の正体を、これまでよりも高い精度で調べる新しい気管支鏡検査「クライオバイオプシー(凍結生検)」を、和泉市立総合医療センターでご案内しています。

凍らせて、より確実な診断へ|クライオバイオプシーのご案内
Why it matters

最適な治療は、
正確な診断から始まります

CT検査で肺に小さな「影」が見つかった時、まず知りたいのは「どこにあるか」だけではありません。それが炎症なのか、腫瘍なのかを正確に調べ、あなたに合った治療法を見つけるために、影の一部を採取する検査(気管支鏡検査)が必要になります。

CTでわかること:「影がある場所」 → 気管支鏡検査でわかること:「影の正体」
CT検査で影の場所がわかる、気管支鏡検査で影の正体がわかる
肺の奥深くは複雑な迷路のようになっている
The Challenge

肺の奥深くは、
複雑な迷路のようになっています

肺の奥深く(末梢)にある小さな影にカメラを届かせるのは、細く枝分かれした迷路を進むようなものです。病変にたどり着いた後、そこから「十分な組織を採る」ことこそが、正確な診断への最大の壁でした。

Method

ふたつの検査方法

組織を採取する方法には、これまでの「鉗子」と、新しい「クライオバイオプシー」があります。

従来法 従来の検査方法:鉗子

鉗子(かんし)

小さなピンセットのような器具で、組織を「つまみ取る」方法です。

  • 採取できる組織が非常に小さい
  • つまむ力で細胞が潰れてしまうことがある
  • 結果として診断が難しくなるケースがある
新しい方法 新しい検査方法:クライオバイオプシー(凍結生検)

クライオバイオプシー(凍結生検)

プローブの先端を一瞬だけ凍らせて、周囲の組織を凍結させて「くっつけて」取り出す方法です。

  • 細胞を潰すことなく採取できる
  • 従来の数倍の大きさの組織が採れる
  • 採取した組織がきれいなまま保たれる
比較項目従来法(鉗子)新しい方法(クライオバイオプシー)
メカニズムつまむ凍らせてくっつける
組織の大きさ小さい大きい
組織の質つぶれやすいきれいなまま
Why cryobiopsy wins

なぜ、組織を採るのが難しいのか?

カメラが影の近くまで到達しても、チューブが影の「ど真ん中」を向くとは限りません。実際には、チューブの「すぐ横」に影があるケースが多く、これが診断を難しくしていました。

まっすぐしか動けない 影の真ん中をとらえるのはまれなケース、横をかすめるのはよくあるケース

鉗子はまっすぐにしか動けない

「ど真ん中をとらえる」のはまれなケースで、多くは「横をかすめる」だけになってしまいます。

360度凍結できる クライオバイオプシーは360度凍らせることで横にある影も確実にとらえる

クライオバイオプシーは360度凍らせる

まっすぐしか動けない鉗子に対し、クライオバイオプシーは周囲を360度凍らせることができるため、チューブの横にある影も逃さずキャッチします。

Evidence

世界的な医学誌で証明された有効性

この新しい検査の有効性は、日本・韓国・台湾・マレーシアの6施設で行われた国際共同研究によって証明され、権威ある医学誌『Lancet Respiratory Medicine』に掲載されました。

The Lancet Respiratory Medicine 掲載の国際共同研究より ― 和泉市立総合医療センターも、この新しい医療をリードする参加施設の一つとして研究に貢献しています。

660
研究に参加した患者数
75%→83%
1回の検査での診断成功率(従来法→クライオバイオプシー)
4カ国・6施設
国際共同研究の実施規模
より多くの患者さんが、1回の検査で「確実な答え」を得られるようになり、再検査による不安や身体的な負担を減らすことにつながります。
Safety

安全性に関する、誠実なお知らせ

リスクがゼロの検査はありません。より大きくしっかりとした組織を採るため、従来法と比べて一時的な出血や気胸(肺から空気が漏れること)が起こる確率は少し高くなります。まずは正しい数字を知っていただきたいと思います。

合併症従来法(鉗子)クライオバイオプシー
中等度の出血19%38%
気胸1%未満2%
しかし、命に関わるような重篤な合併症の発生率は約1%と非常にまれであり、従来法と差はありませんでした。「確実な答え・安心」という利益は、わずかに増える一時的なリスクを上回ると考えられています。
Our commitment

万全の安全対策のもとで、
検査を行います

和泉市立総合医療センターは、クライオバイオプシーの豊富な経験を持つ専門医療機関です。

  • 国際研究に参加する高い技術力
  • 出血に即座に対応できる専用器具の準備
  • 安全を最優先したチーム医療体制
あなたの安全を守る準備は、完全に整っています。
万全の安全対策のもとで検査を行う医療チーム
3 Reasons

クライオバイオプシーが選ばれる3つの理由

1

大きく綺麗な組織が採れる

凍結の力で、細胞を潰さずに従来より大きな組織を採取できます。

2

難しい場所でも診断がつきやすい

360度凍結できるため、チューブの横にある病変でも正しい診断がつく確率が高まります。

3

世界的な研究と、熟練チームの安全管理

国際共同研究に参加する技術力と、安全を最優先したチーム医療体制で検査を行います。

最適な治療への第一歩を、
私たちと一緒に安心して踏み出しましょう。

クライオバイオプシーについてご不明な点やご不安なことがございましたら、外来担当医・呼吸器内科スタッフまでお気軽にご相談ください。

本ページは、クライオバイオプシー(凍結生検)という気管支鏡検査について、患者さんにご理解いただくための一般的なご案内です。実際に検査が適応となるかどうか、期待される効果や合併症のリスクは、患者さんの病状や病変の部位によって異なります。掲載している数値は国際共同研究(日本・韓国・台湾・マレーシアの6施設、660名が参加)および関連文献に基づく参考値であり、個々の患者さんの結果を保証するものではありません。検査についての最終的な判断は、担当医と十分にご相談の上で決めていただきますようお願いいたします。