和泉市立総合医療センターは国指定地域がん診療連携拠点病院に認定されました。
当院は、令和3年4月1日「国指定地域がん診療連携拠点病院」に認定されました。当院が属する泉州医療圏では、市立岸和田市民病院が唯一の「国指定地域がん診療連携拠点病院」でしたが、下記の理由により二つ目の拠点病院として大阪府から国に推薦され承認されました。
- 泉州医療圏は南北に長く面積としては府内最大の医療圏であるが、医療圏外への流出が多く、複数指定により地域医療連携を構築し、質の高いがん医療提供体制が整備可能となること。
- 当院は、肺がんの手術および治療件数が泉州地域では最も多く、わが国で多いがんに関して高い治療実績を上げていること。
- 緩和ケアセンターを中心に、早期から緩和ケア病棟を活用して最後まで切れ目の無い包括的治療を提供しており、泉州地域全域に広げることにより緩和ケアの質の向上が図れること。
「国指定地域がん診療連携拠点病院」の役割として、泉州地域においてがん医療の質を一層向上させなければなりません。まず初めに、「がんゲノム医療センター」を開設し、がんゲノム医療連携病院として遺伝子パネル検査を円滑に施行し、多くの患者様に「がんゲノム医療」を提供できるように努めます。
国指定地域がん診療連携拠点病院とは
がん対策基本法の規定に基づいて「がん対策推進基本計画」が立案され、総合的かつ計画的にわが国のがん対策が推進されてきました。全国どこでも質の高いがん医療が提供できるようがん医療の均てん化を目指した整備が行われてきました。がん医療の更なる推進のために、「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針」が定められています。地域がん診療連携拠点病院の指定要件を満たした医療施設が都道府県から推薦され、第三者により構成される検討会の意見を踏まえて、厚生労働大臣が適当と認める施設が「国指定地域がん診療連携拠点病院」として指定されます。指定に際しては、診療体制、診療実績、研修の実施体制、情報の収集提供体制、臨床研究および調査体制、PDCAサイクルの確保、医療に係る安全管理などの指定要件において厳しい基準が設けられています。
それゆえ、「国指定地域がん診療連携拠点病院」は、地域におけるがん医療の基幹病院として、まさに拠点となるべき多くの重要な役割を果たす必要があります。また、各医療圏において大阪府がん診療拠点病院と連携して、適切な機能分担や相互連携体制のもとで質の高いがん医療を提供する診療体制を充実させ、面で支えるがん医療提供体制を構築しなければなりません。