総長あいさつ
昨年、当センターのミッション ビジョン バリュー策定し、今後はこれを基本方針として病院機能を充実させていきたいと思っております。この策定の過程において、職員の間でいろいろな意見交換が為されたことこそが貴重な過程であったと思っています。
ミッションでは泉州地域と銘打つかどうかに議論がありました。患者さんは泉州地域以外からも来られることもありますが、和泉市公設であるという自覚、和泉市の地域医療に貢献すべきということであえてその言葉を残すこととしました。
ビジョンではナンバーワンとは何かが議論となりました。ここでは実現は少し困難かもしれないが遠い目標という意味合いで考えれば、あらゆる尺度で測っても最高水準となることを目指そうという意味をこめています。
バリューでは患者さんの安全、権利のどちらを一番上にもってくるかで様々な意見がありました。患者さんの自己決定を重んじるのか、安全に配慮して身体抑制をするのか、難しい問題だと思います。議論の末、今回は安全を第一にもってきましたが、今後も折に触れてこれを見直し理想の病院に少しでも近づけるよう努力して参りたいと思っております。
2024年4月 総長 光冨徹哉
病院長あいさつ
和泉市立総合医療センター基本方針の4番目に「市民の皆さんが安心して生活できるよう、救急医療の充実に努めます。」と謳われています。明記されてはいませんが、災害医療も含まれています。大震災と言えば皆が「南海トラフ」を思い起こしますが、最近南海トラフ地震の発生パターンについて「半割れ」という用語が使われるようになりました。この「半割れ」では残りの想定震源域に地震が発生する確率が非常に高くなり1週間以内の救援応援が難しくなります。応援がすぐには来ないのです。そのため多くの患者が同時に受診する初期対応が重要となってきます。では当センターの初期対応は万全かと言えば、必ずしもそうではありません。感染対応に注力していたとはいえ、地震は待ってはくれません。和泉市の中核病院として日常診療・感染対応だけではなく災害対策にも一層取り組んでまいります。本年も引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
2023年4月 病院長 松下晴彦
特任病院長あいさつ
平素より地域の皆さまには、多大なご協力とご支援を賜り誠にありがとうございます。
さて、3年を超える新型コロナウィルスとの戦いも、ようやくひとつの山を越えそうです。しかしながら、感染症の脅威が消滅するわけではなく、地域の基幹病院としての役割は、まだまだ継続するものと覚悟をしております。
当初からの私たちの目標は、「総合医療センター」の名に恥じることのないように、高度医療の提供、救急医療の充実、災害医療への対応、優れた医療人の育成などを通じて地域医療に継続的に貢献することでした。もちろんその目標は今も変わらず、いくつかの課題の残すものの、職員一同日々努力を怠らず地域医療に携わっております。しかし一方では、社会の高齢化が進む中で、患者さんを中心に地域全体で切れ目のない医療・介護を提供するシステムにニーズが高まっていることも痛感しています。言い換えれば、地域医療において患者さんには『医療』のみならず『介護』『予防』『住まい』『生活支援』が一体的に提供されることが理想です。そのためには医療提供側から、いろいろな職種の方と連携させていただき、地域の皆さまの健康・福祉を推進していく必要があり、それも基幹病院としての重要な役割であると考えております。地域の皆さまが日夜安心して医療が受けられる基盤作りのために、今後もより一層強力な連携体制の構築にも注力していくつもりです。
質の高い医療の提供はもとより、いざという時に頼りになる病院を目指し、職員一同これからもより一層の努力をしてまいります。本年度もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2023年4月 特任病院長 西岡伯