がんセンター 褥瘡対策チーム

褥瘡対策チーム

長時間同じ姿勢で座る、あるいは寝ていると、臀部や腰、踵などの体重がかかる場所に傷ができます。これが褥瘡です。体力が弱って床に寝たきりになった時によくできるので、昔から「床ずれ」とも呼ばれています。
がんなどの大きな病気にかかり、体力が弱って栄養状態が悪くなり、じっと横になる時間が増えると、褥瘡ができやすくなります。いったん傷ができると、さらに体力が落ち、傷の治療のために長い時間が必要になります。

そのため、がんの入院治療をおこなう時には、褥瘡のリスクの高い人に、褥瘡を予防するための対策を行い、早期発見・早期治療する事が非常に大切です。当院では、入院患者さんの一番近くにいる看護師だけではなく、医師や薬剤師、栄養士、理学療法士が協力して、褥瘡対策チームとして病院全体で褥瘡対策に取り組んでいます。

活動内容

  1. 褥瘡発生のリスク評価:入院担当看護師が、入院時および入院中に褥瘡の危険因子リスクを評価して看護計画を立てる(日常生活自立度、病的骨突起や関節拘縮の有無、栄養状態、皮膚の皮膚湿潤状態、浮腫の有無)
  2. 褥瘡予防:皮膚・排泄ケア認定看護師のアドバイスのもと、体位変換と除圧に効果的なポジショニング、体圧分散寝具を用いた体圧分散ケア、排せつ物から皮膚を守るおむつ管理などのスキンケアを行う
  3. 褥瘡治療:褥瘡チームで患者の診察・治療を行う
    • 医師・看護師:褥瘡の重症度評価および治療、スキンケア、耐圧分散寝具やクッションを用いた除圧・体位のとり方の確認と指導
    • 薬剤師:使用薬剤についての指導
    • 理学療法士:日常生活自立度改善や拘縮予防のリハビリ、日常の移動や体位の工夫・改善
    • 栄養士:栄養状態の評価、栄養補助食品などの提案、NST(栄養サポートチーム)の介入
  4. 褥瘡回診(週1回):褥瘡チームで患者さんのベッドサイドを回診し、実地で褥瘡の処置、体位の確認や予防対策をする。褥瘡のハイリスク患者についてカンファレンスを行う。
  5. 褥瘡対策委員会(月1回):発生した褥瘡患者の確認、勉強会を行う
    スタッフ構成
    皮膚科医師、形成外科医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士

褥瘡発生率

2021年 2022年
1月 0.93% 0.64%
2月 0.61% 0.41%
3月 0.62% 0.70%
4月 0.55% 0.21%
5月 0.51% 0.51%
6月 0.58% 0.29%
7月 0.30% 0.30%
8月 0.72% 0.45%
9月 0.44% 0.66%
10月 0.52% 0.29%
11月 0.72% 0.99%
12月 0.52% 0.78%
和泉市立総合医療センター外観

お問い合わせ

0725-41-1331

受付時間:09:00~17:00

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