がん患者さまへの適切・的確なゲノム医療の提供を目指して   がんゲノム医療
センター

覚道健一

がんゲノム医療センター センター長
覚道 健一

中野雄介

がんゲノム医療センター 副センター長
中野 雄介

遺伝子の異常が、癌の原因であることが明らかとなり、癌の治療方法と治療成績は近年飛躍的に変化/向上いたしました。
この中で明らかになったことは、癌の遺伝的な特色によって最適な治療法が異なり、治療薬の効果が変わることです。
遺伝子パネル検査の結果から、診断の確定、治療法の選択、患者本人と家族の将来罹患する可能性がある疾患の予測、予防的治療などが可能となりました。和泉市立総合医療センターでは、遺伝子パネル検査を円滑に行うため、がんゲノム医療センターを開設いたしました。今までの外科的手術、放射線治療、薬物療法、免疫療法では救えない難治性癌、原発不明癌などの患者を対象とし、遺伝子パネル検査は、患者ごとに異なる癌の遺伝学的特色を明らかにし、各診療科が提供するがん医療が、最高の結果を生みだせるようサポートいたします。
2011年大阪府がん診療拠点病院の認定を受け、2021年4月1日 国指定の地域がん診療連携拠点病院に指定されました。多くの患者さまへ『がんゲノム医療』を提供できるよう、がんゲノム医療センターを設立しました。

ABOUT

概要

がんゲノム医療について

がんゲノム医療について

がんは遺伝子(ゲノム)の病気です。正常な細胞から遺伝子(ゲノム)の傷を蓄積しながら悪性化し、がん化します。しかし同じ種類のがんにおいても、がんに起きている後天的な遺伝子の変化は患者さまごとに異なります(後天的な遺伝子の変化を「体細胞変異」と言います)。このようにがんに関わる遺伝子、特に治療のターゲット(標的)となる遺伝子を一度に調べ抗がん剤(特に分子標的薬剤)の選択に役立つ情報をそれぞれの患者さまに提供します。このような医療を「がんゲノム医療」と言い、その入り口となる多数の遺伝子を一度に調べる検査を「がん遺伝子パネル検査」と言います。がん遺伝子パネル検査は、2019年6月に保険診療として承認されました。この検査はがんゲノム医療中核病院、がんゲノム医療拠点病院、がんゲノム医療連携病院など「がんゲノム医療関連病院」で実施されます。当院はがんゲノム関連病院の認定をうけていないため当センターで実施することは出来ません。そこで、対象となるがん患者さまについては、がんゲノム医療拠点病院である近畿大学病院に依頼することにしています。

固形がん(白血病などの造血器がんを除く)で標準治療が終了した、あるいは標準治療が終了となる見込みの患者さまや標準治療がない患者さま(原発不明がんや希少がんなど)に対して、生検や手術で採られた腫瘍組織を用いて、がん遺伝子パネル検査を行います。検査により治療のターゲット(標的)となる遺伝子異常がみつかった場合のうち、患者さまのがんでその治療の保険適用があれば保険診療として行うことがあります。それ以外にも、対象となる企業治験、医師主導治験や臨床試験などがあれば、それらの情報を患者さまにお知らせいたします。もしその試験に参加できれば、患者さまのがんにまだ健康保険が認められていない薬でも治療を受けることができる可能性があります。しかし、現状ではそのような治療のターゲット(標的)となる遺伝子異常がみつかる割合は必ずしも高くないこと(概ね10%程度)はあらかじめご理解ください。

「標準治療」と「がんゲノム医療」について

がんゲノム医療について
がんの標準治療とゲノム医療(国立がん研究センターがん情報サービスより引用)

  • 標準治療とは、臨床試験などによって、現在利用できる最良の治療であることが示され、一般的な患者さまに行うことが推奨される治療のことで、科学的根拠に基づいた治療のことです。一方、最先端の治療は、開発中の試験的な治療として、その効果や副作用などを調べる臨床試験で評価されている治療で、標準治療より優れていることが証明されてはじめて標準治療となります。
  • 肺がん、乳がんなどは、すでに遺伝子の変化の検査を行い、それに基づいた分子標的治療が標準治療となっており、がんゲノム医療とは区別されています。

がん遺伝子パネル検査の適格基準について

  • 標準治療終了または終了見込みの固形がん患者さま
  • 原発不明がんや希少がん(肉腫など)など標準治療が確立していない患者さま

がん遺伝子パネル検査の費用や結果報告までの期間

がん遺伝子パネル検査は、保険診療として実施されます。検査を依頼した際(8万円)と、結果を説明する際(48万円)に費用が発生します。保険適用での自己負担額は1~3割(3割負担の場合は16万8000円)となります。医療費の自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」に該当すれば、さらに負担が軽減されることもあります。なお、組織サンプルの質(採取法や固定条件等により左右されます)や量により、検査がうまくいかない場合があります。解析が不成功に終わった場合でも費用は返金されません。また、検査を実施した場合には検査結果の内容にかかわらず費用が発生いたします。
検査結果の報告まで約2か月程度の期間が必要です。組織サンプルの質や量によって再検査が必要になった場合はさらに結果報告までお時間を要することがあります。

遺伝性(家族性)腫瘍への対応

がん遺伝子パネル検査では、多くの遺伝子を調べるため、個別化治療につながる可能性のある変化とは別に、生まれつきがんになりやすい遺伝子の変化をもっていることがわかる場合があり、これを二次的所見といいます。この場合、ご本人やご家族の今後のがんの早期発見に繋がる可能性もありますが、将来の健康に対する不安が生じる可能性もあります。二次的所見が見つかった場合でもその結果を聞かないという選択もできます。結果を聞く場合には、十分な理解ができるような説明が必要です。近畿大学病院ゲノム医療センターにおいては、遺伝カウンセリングなど適切な対応がとられますが、近畿大学病院からの指示または患者さま自身の希望があれば、当センターの「がん遺伝子診療部門」でも対応することが可能です。

和泉市立総合医療センターにおけるがんゲノム医療への対応

がん遺伝子パネル検査は2019年6月に保険診療として承認されました。この検査はがんゲノム医療中核病院、がんゲノム医療拠点病院、がんゲノム医療連携病院など「がんゲノム医療関連病院」で実施されます。当院はがんゲノム関連病院の認定をうけていないため当センターで実施することは出来ません。そこで、対象となるがん患者さまについては、がんゲノム医療拠点病院である近畿大学病院に依頼することにしています。担当医からゲノム医療の対象になることが示され、あるいは患者さまが希望された場合には、当センターのがんゲノム医療検討委員会で適応となることを評価し、同意を得た上で近畿大学病院ゲノムセンターに紹介させていただきます。また、当院でがん遺伝子パネル検査が行えるようがんゲノム医療連携病院の認定を得られるよう準備をすすめています。

和泉市立総合医療センターにおけるがんゲノム医療の手順

註:1)当センターでのゲノム医療外来は、腫瘍内科外来(担当:近畿大学腫瘍内科からの派遣医師)で実施する。2)近畿大学病院ゲノムセンターを紹介し、遺伝子パネル検査の適応のある患者さんでは、病理組織検体を送付し遺伝子パネル検査が実施されます。3)遺伝子パネル検査を実施してから結果が判明し、結果が報告されるまでに少なくとも2か月程度の時間を要すると言われています。4)遺伝子の変化が有り、効果が期待される薬剤ありとなるのは、パネル検査実施患者の10%程度とされています。

ご質問がございましたらがん相談支援センター(病院2階9番窓口)でご遠慮なくおたずねください。

  • がん相談支援センター
  • 和泉市立総合医療センター2階9番
  • 月‐金 9:00‐16:00(祝日・年末年始は除く)
  • 電話:0725‐51‐7631(直通)

STAFF

がんゲノム医療センタースタッフ
覚道健一

がんゲノム医療センター
センター長
覚道 健一

中野雄介

がんゲノム医療センター
副センター長
中野 雄介

津谷あす香

腫瘍内科
部長
津谷 あす香

伊田和史

認定遺伝カウンセラー
伊田 和史

太田善夫

病理診断科
病理診断科統括責任者
太田 善夫

CONTACT

いつでもお気軽に電話・メールで連絡ください。

メールでの問い合わせはこちら
izumi-genome@tokushukai.jp
電話での問い合わせ

■患者さまの紹介は地域連携センターへ
TEL:0725-41-3150
/FAX:0725-41-2513

■がんゲノム医療についての相談はがん相談支援センターへ
TEL:0725-51-7631

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