がん遺伝子診療部門

患者さまへ

近年、2人に1人ががんになる時代と言われていますが、全てのがんのうち5~10%は遺伝要因の影響により発症すると考えられています。代表的な疾患として遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)やリンチ症候群(LS)があります。こういった疾患群を総称して遺伝性腫瘍といいます。

従来、遺伝性腫瘍については濃厚な家族歴を有するがん患者に対して予防医学として行われてきました。昨今の悪性腫瘍における個別化医療の進展に伴い、治療適応を目的とした遺伝学的検査(コンパニオン診断)の中にも遺伝性腫瘍につながる検査が保険で認められるようになりました。乳がん・卵巣がんに対するオラパリブ使用を目的とした「BRCA検査」や、全固形がんに対するキートルーダ使用を目的とした「MSI検査」がその一例です。

2019年6月、がんゲノム医療中核拠点病院などを中心にがん遺伝子パネル検査が保険診療として開始されています。パネル検査においても遺伝性腫瘍につながる遺伝子変異を偶発的に指摘されることがあります(2次的所見)。

2020年4月、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の診断を目的とした「BRCA検査」が保険適応となりました。また、保因者に対しての予防的乳腺摘出術や予防的卵巣摘出術も保険適応となりました。

個別化医療の進展に伴い遺伝子を専門的に扱う部門の必要性が高まっています。がん遺伝子診療部門は遺伝性腫瘍やがん遺伝子パネル検査など幅広く対応を行っています。

遺伝性腫瘍

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)、リンチ症候群(LS)を中心に診断からサーベイランスまで幅広く診療を行っております。当院での診療については以下をご覧ください。
遺伝性乳がん卵巣がん症候群についてはこちらをご覧ください
リンチ症候群についてはこちらをご覧ください

がん遺伝子パネル検査

がん遺伝子パネル検査とは次世代シーケンサー(NGS)という最新の装置を用いて、個々の患者さんのがん組織から多数(100以上)の遺伝子を同時に調べる検査です。検査から得られたがんに関連している遺伝子の変化を治療に役立てることを目的に行います。がん遺伝子パネル検査は、がんゲノム医療関連病院(がんゲノム医療中核病院、がんゲノム医療拠点病院)で実施することができます。和泉市立総合医療センターは現時点ではがんゲノム医療関連病院に指定されていません。そのためがん遺伝子パネル検査を当院で行うことはできません。がん遺伝子パネル検査についての情報提供をすることは可能です。
がんゲノム医療の必要な患者さん、がんゲノム医療を希望される患者さんにがん遺伝子パネル検査ならびに個別化医療を提供できるよう体制を整えております。
がん遺伝子パネル検査の詳細についてはこちらをご覧ください。

遺伝カウンセリングについて

がん遺伝子診療部門では遺伝カウンセリングを用いて疾患についての情報、検査について情報、血縁者への説明など遺伝子を扱うにあたって必要なことを提供しています。本人だけでなく血縁者への医学的な面や心理的社会的な面のサポートをおこなっています。
遺伝カウンセリング(自費診療) 初診:10,000 再診:5,000
※保険診療で可能なこともあります。ご不明な点については直接お問い合わせください。

遺伝カウンセリングの対象者

・濃厚な家族歴を有する方(がんの発症、未発症は問いません)
・遺伝性腫瘍の診断となった方
・遺伝性腫瘍の疑いのある方
・遺伝性腫瘍が親族におられる方
・がん遺伝子パネル検査について情報提供を希望する患者およびその家族
*がん遺伝子パネル検査は当院で行うことはできません。検査についての情報提供を行うことは可能です。

遺伝学的検査

遺伝性乳がん卵巣がん症候群、リンチ症候群の診断を目的とした検査や治療適応を判断するための検査などがあります。それらの検査は保険診療として行えるものと自費診療として行うものがあります。検査内容や検査の目的によって費用が異なるため、それぞれの検査費用については直接お尋ねください。

ご不明な点や質問については電話またはメールにてお問い合わせください

メール:yusuke.nakano@tokushukai.jp
電話:地域連携センター 0725-41-3150
FAX:0725-41-2513

主な対象疾患

遺伝性腫瘍
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)
リンチ症候群(LS)
がん遺伝子パネル検査の対象となる進行再発がん