乳腺外科

手術について

手術方法の選択については、「乳房」と「わきのリンパ節(腋窩リンパ節)」をそれぞれどうするかということを考慮します。

乳房の手術
手術は腫瘍の大きさが大きければ温存が困難ですが、乳がんのタイプによっては、術前抗がん剤を半年ほど投与して、小さくしてから手術するという方法があります。手術前に抗がん剤 をしても大丈夫です。手術を先にしても、抗がん剤を先にしても、再発率や生存率に差はないことが医学的に証明されています。乳がんの広がりが大きすぎて、乳房温存の手術が困難な場合は、再建術も可能です。再建の方法や時期に関してはいろんな選択肢があります。乳がんの手術と同時に再建もしてしまうやり方、あるいはいったん乳房を切除してから、後日に再建をするやり方、また再建に使用するものとして、自家組織(背中の筋肉を用いるとか、腹壁の脂肪や筋肉を用いる)での再建、人工物(インプラント)を挿入するやり方があり、それぞれメリット、デメリットがあります。インプラントを挿入する場合は、保険適用で手術は可能ですが、長期のデータがまだわかっておらず、一般に10年を目安に入れ替えをしないといけませんから、それをするかしないかはよく考えないといけません。
わきのリンパ節の手術
わきのリンパ節に関しては、以前まではごっそり切除していましたが、画像上明らかに転移がなければ、 通常はセンチネルリンパ節生検という方法が適応になります。センチネルリンパ節というのは、がんが最初に行き着くであろうと思われるリンパ節です。センチネルリンパ節生検とは、手術中にそれを見つけて術中に病理検査を行い、転移がなければそれ以上のわきのリンパ節はとらないでおく方法です。これにより、わきのリンパ節切除による弊害の、リンパ浮腫や、肩関節の可動制限などが回避されます。しかし、画像上明らかにわきのリンパ節に転移がある人、またそれにより術前に抗がん剤を受けた人は、従来通りわきの下のリンパ節を切除することになります。