和泉市立総合医療センターは、2011年大阪府がん診療拠点病院の認定を受け、2021年4月1日 国指定の地域がん診療連携拠点病院、また2021年8月1日にがんゲノム医療連携病院に指定されました。和泉市立総合医療センターは、多くの患者さまへ『がんゲノム医療』を円滑に提供できるよう、がんゲノム医療センターを設立いたしました。
がんの原因が、遺伝子の異常であることが明らかとなり、がんの治療方法は大きく変化し、治療成績は飛躍的に向上しました。この中で明らかになったことは、がんの遺伝学的な特色(遺伝子プロファイル)は多様であり、最適な治療法ががんの遺伝学的な特色により、患者ごとに異なること、治療薬の効果が患者ごとに差があることです。遺伝子パネル検査は、個々のがん患者の特色を遺伝子レベルで網羅的に明らかとすることができます。この遺伝子プロファイルの結果から、診断の確定、治療法の選択、患者家族を含めた患者の罹患する可能性が高い疾患を生涯にわたり予測し、患者が希望すれば、予防的な治療も可能となります。和泉市立総合医療センターでは、患者の遺伝子プロファイルの解析を行う担当部署として、がんゲノム医療センターを開設いたしました。今までの外科的手術、放射線治療、薬物療法、免疫療法などでは救えなかった進行期の難治性がん、また稀であるため標準治療が確立されていない原発不明がんなどの患者を対象とし、各診療科が提供するがん医療が、最高の結果を生みだせるよう、患者の遺伝子プロファイルの解析を通じて、各診療部門をサポートいたします。
概要About
はじめに

がんゲノム医療について
がん遺伝子パネル検査は2019年6月に保険診療として承認されました。この検査はがんゲノム医療中核病院、がんゲノム医療拠点病院、がんゲノム医療連携病院で実施されます。当院は2021年8月に厚生労働省より「がんゲノム医療連携病院」に指定され、がんゲノム医療を開始しています。 固形がん(白血病などの造血器がんを除く)で標準治療が終了した、あるいは標準治療が終了となる見込みの患者さまや標準治療がない患者さま(原発不明がんや希少がんなど)に対して、生検や手術で採られた腫瘍組織を用いて、がん遺伝子パネル検査を行います。検査により治療のターゲット(標的)となる遺伝子異常がみつかった場合のうち、患者さまのがんでその治療の保険適用があれば保険診療として行うことがあります。それ以外にも、対象となる企業治験、医師主導試験や臨床試験などがあれば、それらの情報を患者さまにお知らせいたします(治験センターへのリンク)。もしその試験に参加できれば、患者さまのがんにまだ健康保険が認められていない薬でも治療を受けることができる可能性があります。しかし、現状ではそのような治療のターゲット(標的)となる遺伝子異常がみつかる割合は必ずしも高くないこと(概ね10%程度)はあらかじめご理解ください。「標準治療」と「がんゲノム医療」について

がんの標準治療とゲノム医療(国立がん研究センターがん情報サービスより引用)
- 標準治療とは、臨床試験などによって、現在利用できる最良の治療であることが示され、一般的な患者さまに行うことが推奨される治療のことで、科学的根拠に基づいた治療のことです。一方、最先端の治療は、開発中の試験的な治療として、その効果や副作用などを調べる臨床試験で評価されている治療で、標準治療より優れていることが証明されてはじめて標準治療となります。
- 肺がん、乳がんなどは、すでに遺伝子の変化の検査を行い、それに基づいた分子標的治療が標準治療となっており、がんゲノム医療とは区別されています。
がん遺伝子パネル検査の適格基準について
- 標準治療が終了した、または終了見込みの固形がん患者さま
- 原発不明がんや希少がん(肉腫など)など標準治療が確立していないがん患者さま
がん遺伝子パネル検査を目的とした紹介時のお願い
がん遺伝子パネル検査をご希望の患者様は現在かかられている主治医の先生とご相談の上、主治医より和泉市立総合医療センター腫瘍内科宛てにご紹介ください。和泉市立総合医療センター地域連携センターにて予約受付を行っております。または、和泉市立総合医療センターがん相談支援センターにご相談ください。- 地域連携センター
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- 和泉市立総合医療センター2階
- 月曜日‐金曜日 9:00‐19:00まで
- 土曜日 9:00‐13:00まで (但し祝日・年末年始の休日は除く)
- 電話:0725‐41‐3150(直通) FAX:0725-41-2513
検査説明ならびに検査結果と少なくとも2回の通院が必要です。通院については患者さまご自身の通院をお願いしております。家人のみでの検査説明ならびに検査結果は原則受け付けていません。また、検査結果まで少なくとも2か月程度の期間を要することから全身状態良好(PS:0-1※)な患者さまに限らせていただきます。
- ※ PS(パフォーマンスステイタス):全身状態の指標の1つ
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- PS0は、「まったく問題なく活動できる。発症前と同じ日常生活が制限なく行える」状態
- PS1は「肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる」状態
がん遺伝子パネル検査必要書類について
チェックリストにて確認をお願いいたします。- 紹介状(診療情報提供書)
- 病理組織診断書(※下記3.の検体FFPEブロックに関する病理組織診断書です。)
- ホルマリン固定パラフィンブロック(FFPEブロック) 提出病理検体についての注意点(ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程)
- 【書式1】登録票初診
- 【チェックリスト】保険がん遺伝子パネル検査必要書類等
遺伝子パネル検査実績
- 2023年4月~2024年3月 98件(他院からの紹介:17例)
- 組織検体/血液検体:83/15例

- 【参考】2次的所見の開示推奨度の基準
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- 遺伝カウンセリングを推奨します
- 遺伝カウンセリングを検討下さい
- 希望があれば遺伝カウンセリングを紹介下さい
- 開示に該当する遺伝子はありません
- 2次的所見無し
がん遺伝子パネル検査の費用や結果報告までの期間
がん遺伝子パネル検査は、保険診療として実施されます。検査を依頼した際(44万円)と、結果を説明する際(12万円)に費用が発生します。保険適用での自己負担額は1~3割(3割負担の場合は16万8000円)となります。医療費の自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」に該当すれば、さらに負担が軽減されることもあります。なお、組織サンプルの質(採取法や固定条件等により左右されます)や量により、検査がうまくいかない場合があります。解析が不成功に終わった場合でも費用は返金されません。また、検査を実施した場合には検査結果の内容にかかわらず費用が発生いたします。 検査結果の報告まで約2か月程度の期間が必要です。組織サンプルの質や量によって再検査が必要になった場合はさらに結果報告までお時間を要することがあります。遺伝性(家族性)腫瘍への対応
がん遺伝子パネル検査では、多くの遺伝子を調べるため、個別化治療につながる可能性のある変化とは別に、生まれつきがんになりやすい遺伝子の変化をもっていることがわかる場合があり、これを二次的所見といいます。この場合、ご本人やご家族の今後のがんの早期発見に繋がる可能性もありますが、将来の健康に対する不安が生じる可能性もあります。二次的所見が見つかった場合でもその結果を聞かないという選択もできます。結果を聞く場合には、十分な理解ができるような説明が必要です。ご希望の患者さんはがん遺伝子診療部門において遺伝カウンセリングを受けることが可能です。
ご質問がございましたらがん相談支援センター(病院2階9番窓口)でご遠慮なくおたずねください。
- がん相談支援センター
- 和泉市立総合医療センター2階9番
- 月‐金 9:00‐16:00(祝日・年末年始は除く)
- 電話:0725‐51‐7631(直通)




