肥満外来
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肥満をなおして心も体もスッキリしよう!!
こどもの肥満の多くが大人の肥満につながるといわれています。肥満の状態が長く続くといろいろな病気がおこりますが、子供のうちは症状が無いことが多いので『将来、病気になるからやせましょう!』と言われてもピンとこないと思います。
でも、肥満の子どもたちも、心のどこかでは『太っていないほうががいい』『速く走れたほうがかっこいい』『服を着た時に太っていると似合わない』など肥満をなおしたい気持ちはあると思います。
当センターの小児肥満外来では、肥満をなおしたい子どものサポートを行います。
『2020年1月に当院の小児科が日本肥満学会認定肥満症専門病院に認定されました。(認定番号 第19-004号)』
受診方法
学校の肥満検診をきっかけに病院を受診されるお子様が多いと思います。
学校の肥満検診の時期(例年7月~9月頃)は和泉市にお住まいの方を対象として電話予約が可能です。(予約枠がうまり次第受け付けを終了いたします)
和泉市以外にお住いの方は、自宅近くの病院を受診して対応をご相談下さい。近年、受診希望者が多く、和泉市の事業としての肥満検診に影響が出ています。ご理解の程よろしくお願いいたします。
診療所の先生方へ:紹介書を作成していただければ、受診日程を調整いたします。曜日の希望に沿えない場合や、すぐに受け入れが出来ないこともございます。併診でフォローしていくことも可能ですので紹介書にその旨をご記載ください。
- 1. 電話予約
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A. 火曜日(第2~5週)午後14時~16時まで
B. 土曜日(原則第1.3週)午前9時~11時まで
予約枠がうまり次第受け付けを終了させていただきます。
現在、専門外来の枠の予約の空きが少なくなっています。学校の肥満検診の時期を中心に、肥満外来担当医以外の小児科医師の予約も電話で相談可能としています。A.B.以外の曜日をご希望される方は一度ご相談ください。
- 2. 当日受診
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月~金曜日の通常の午前診療の時間帯(受付8時~11時。診察開始9時~)
時間の指定、予約は取れませんので待ち時間が多少発生することをご了承ください。
※当日受診の場合は肥満外来担当医以外の医師が担当する場合があります。
初診時はほとんどの方で当日血液検査を行いますので、受診当日の朝食(午後に受診される場合は昼食)は食べずにお越しください(血糖値などの検査データに影響が出ます)。
当日は、母子手帳と、学校からの成長曲線のデータ(もらっている方)をご持参ください。
2回目以降の受診日は症状に合わせて日程を相談させていただきます。
診療方法
- 1. 外来療法
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質問票などで普段の生活習慣をお伺いし、肥満を改善する方法を一緒に探していきます。
計測(身長、体重、腹囲、血圧、体脂肪率)は毎回受診時に行い、子どもに説明いたします。
行動療法(日記(=セルフモニタリング excel版 / PDF版))、栄養指導(管理栄養士による指導)、運動指導(自宅で可能な体操の指導)を組み合わせ、生活習慣・肥満状態の改善を目指します。特に行動療法としての日記は“自分の体重”や“やせるために取り組んでみたいこと”を記録してもらうことによって、こども自身が減量のコツをつかむ手助けになる良い治療法だと考えています。いずれも良い方法ですが、まずは子ども自身のやる気が大切です。当科では厳格な指導は行わず、“動機づけ面接”などを用いながら、子ども自身のやる気を引き出せるようなサポートを心がけています。
血液検査、血圧脈波検査も年に1回程度行い、肥満に関連する健康障害(高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症)の有無の確認を行い、健康障害があった場合はその改善を目指します。
- 2. 入院療法
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当面の間、夏休みの教育入院は中止とさせていただきます。
病棟の調整、指導者の調整などの理由もありますが、外来治療に一定の手応えを感じていることが大きな理由です。肥満をなおしてスッキリするためには、普段の生活が大切です。遠回りに感じるかもしれませんが、外来で継続してできそうなことを一緒に話し合っていくことが、結局は近道になると考えています。
運動教室などの案内
<MIZUNO社主催 運動教室>
・和泉市光明池体育館
・和泉市温水プール
・関西トランスウェイスタジアム(和泉総合)
<大阪和泉 光倶楽部>
<和泉市立体育館だより>
肥満を解消して、健やかに過ごすための情報提供
- 1. 健康的な食事について
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当院の肥満外来ではできるだけ、簡単な食事指導を心がけていますが、詳しい情報を知りたいという方もおられると思います。
東京家政学院大学の健康栄養学科の原光彦教授と福島県新地町教育委員会様のご厚意により、『健康で幸せになるためには、食生活・生活習慣の重要性』についての講演動画『さわやかだ編』と『運動と睡眠の大切さ編』をこのHPで紹介させていただけることになりました。『さわやかだ編』の内容は当院でも参考にさせていただいています。
さ :魚、わ :和食、や :野菜、か :海藻・噛んで食べる、だ :だし・大豆製品のことなどがわかりやすく紹介されています(4分40秒頃から)。
『運動と睡眠の大切さ編』とあわせて是非一度ご覧ください。
管理栄養士による、その子どもに合わせた栄養指導も可能ですので、希望される方は遠慮なくご相談ください。
- 2. 運動と睡眠の大切さについて
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適度な運動と十分な睡眠は健康のためにとても大切です。前述の動画をご参照ください。
運動に関しては、子どもの場合は子どもが退屈しがちな有酸素運動(ジョギングなど)にこだわる必要はありません。鬼ごっこやボール遊びのような、『子どもが楽しめるような内容で、体を動かす遊びをする時間を増やす』ことがおすすめです。
日本スポーツ協会からアクティブ・チャイルド・プログラムが紹介されています。
保護者の方と一緒に取り組めるあそびもたくさん紹介されていますので、是非ご参照ください。まとまった運動が苦手でも、一緒に買い物に歩いて出かける、エレベーターではなく階段をつかうといった日々の運動の積み重ねも地味ではありますが有効です。
外で遊ぶことに乗り気でない子ども、自分のペースで運動したい子ども向けに、当科からも自宅で簡単にできそうな体操も紹介していますのでご参照ください。
<和泉流_ゆるゆる体操>自宅でできる体操に関しては、最近はYouTubeなどで検索するとたくさん紹介されていますので、お子様自身が、興味がもてる体操を検索してみることもおすすめです。
効果の現れ方は
① その体操が上手くできるようになる
② 回数がこなせるようになる
③ 体型の変化がすこし感じれるようになる
の順番です。体型の変化が感じれるようになるまでは2-3か月程度はかかるとおもいますので、すぐに効果が出なくてもガッカリせずに、無理なくできそうな体操を見つけること、ゆっくり続けること(毎日で無くてもOKです)がコツです。
- 3. 行動療法編
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体重を測って日記をつけることも有効とされています。
体重はそんなに測りたくないなあという人も、ちょっと頑張ってみようと思ったことをリストアップして、自分で評価することもおすすめです。(セルフモニタリングといいます)
記録するのは必ずしも毎日でなくても大丈夫なので、途切れ途切れでも自分(子ども)で続けるのがコツです。続けていると自分なりにわかってくることがあると思います。日記作戦、是非取り組んでみてください。当科外来で使っている日記を紹介しておきます。
<体重経過と取り組みたいことの日記_2週分_エクセル>
<体重経過と取り組みたいことの日記_2週分_PDF>最近は、アプリなどもあるようなので、お子様と相談してアプリを用いた記録に挑戦してみるのも良いと思います。
- 4. 最後に
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ここまで紹介したことは、『そんなことはわかっている。でも、できない、うちの子どもは続かない。』と感じた方もおられるでしょう。
そういう時は当科の肥満外来をご検討ください。
受診する前に肥満外来の基本方針も一読してみてください。意外なヒントがみつかるかもしれません。
それでも、難しいな・・と感じる方は、受診していただいた上で一緒に健康に過ごせる方法を探していきましょう。
肥満外来アンケート
当院小児科肥満外来に通院してくださった方へのアンケートを作成しました。これから生活習慣の改善に取り組もうとおもっている子ども達、保護者の方へのメッセージをお願いいたします。
肥満度の判定について
2017年に小児肥満症ガイドラインが発表され肥満の診断基準が改定されました。
当院の判定もガイドラインに準じて行いますのでこれまでと多少変更になっています。
詳細はこちらをご覧ください。
<肥満症ガイドライン2017(日本肥満学会 編集)>